英語レッスン: ‘him’ を使ってみよう!
対象: 中学校1年生(CEFR A1レベル)
学習目標:
- 生徒は、英語の人称代名詞の主格(he)と目的格(him)の違いを理解し、区別できるようになる。
- 生徒は、簡単な文脈の中で「him」を正しく使えるようになる。
- 生徒は、指示された状況で「he」と「him」を口頭および記述で適切に使い分けられるようになる。
学習成果:
レッスン終了時に、生徒は以下のことができるようになります。
- 識別: 簡単な英語の文の中で、主語の “He” と目的語の “Him” を識別し、その違いを説明できる。(言語能力)
- 作成: 絵や指示などのプロンプトを見て、「彼を~する」という状況を表す簡単な英文を “him” を使って作成できる。(言語能力、記述スキル)
- 応答: 先生やクラスメートからの簡単な質問に対し、 “he” または “him” を適切に応答として使い、短い会話に参加できる。(言語能力、口頭スキル、談話能力)
- 選択: 複数の選択肢の中から、文脈に合うように “he” または “him” を選択し、穴埋め問題や選択問題に正答できる。(言語能力、評価)
- 応用: 友達紹介カードを作成する活動を通して、学んだ “him” を使って自分のことを表現できる。(言語能力、応用力、異文化理解 – 友達紹介という身近なテーマ)
レッスン概要
今回の目標: 英語で「彼を」と言えるようになる!
はじめに: みんなはもう「彼は」を英語で「he」って言うのを知っているね! 今回は、「彼を」って言いたいときに使う「him」を勉強するよ。 「him」を使うと、英語でもっと色々なことが言えるようになるんだ!
日常生活での例:
- 友達に「彼に聞いてみて」って言うとき
- 先生に「彼に宿題を渡しました」って言うとき
- 外国人に「彼を紹介します」って言うとき
「He」と「Him」の実際の例

He reads a book.

The teacher gives a book to him.
日本語と英語の比較表
日本語 | 英語 (主語) | 英語 (目的語) |
---|---|---|
彼は | He | |
彼を | Him | |
彼女は | She | |
彼女を | Her | |
彼らは | They | |
彼らを | Them |
- 日本語と英語の人称代名詞の表を作り、「彼は/彼を」に対応する英語が「He/Him」であることを明確にします。ついでに「彼女」や「彼ら」の目的語も軽く紹介します(A1レベルなので、無理に覚えさせる必要はありません)。
コア説明
簡単な説明:
「He」は「彼は」という意味で、文の中で 主役 になる人です。
「Him」は「彼を」という意味で、文の中で 何かをされる側 の人です。
例文:
- He is my friend. (彼は私の友達です。) → 「彼は」が主役!
- I like him. (私は彼を好きです。) → 「彼を」は「like」される側!
- My teacher knows him. (私の先生は彼を知っています。) → 「彼を」は「knows」される側!
使い分け:
- 文の最初 にくることが多いのが He。
- He is tall. (彼は背が高いです。)
- 動詞の後ろ にくることが多いのが Him。
- I see him. (私は彼を見ます。)
- Please help him. (彼を助けてください。)
関連する文法:
- 主語と目的語: 今回は「him」という目的語を学びましたが、文には主語と目的語があります。主語は「~は/~が」、目的語は「~を/~に」となることが多いです。(まだ詳しく説明する必要はありませんが、存在を軽く触れておきます。)
- 他の目的語: 「him」の他に、「her」(彼女を)、「them」(彼らを/彼女らを/それらを)など、目的語になる言葉は他にもあります。(これも軽く紹介する程度でOK)
実生活での会話例

場面: 駅で困っている外国人観光客に話しかける
登場人物: あなた (You)、外国人観光客 (Tourist)、友達のケンタ (Kenta)
視覚: 駅のホームで、あなたが観光客に話しかけ、ケンタが少し離れたところに立っているイラスト
会話:
You: Excuse me. Are you okay? (すみません。大丈夫ですか?)
Tourist: Yes, but I’m a little lost. (はい、でも少し迷っています。)
You: Can I help you? (何かお手伝いしましょうか?)
Tourist: I want to go to Tokyo Tower. Do you know the way? (東京タワーに行きたいのですが、道を知っていますか?)
You: Tokyo Tower? Hmm… Kenta knows! Wait a minute. (東京タワー?うーん… ケンタが知っています!ちょっと待って。)
(ケンタに近づいて)
You: Kenta, this person wants to go to Tokyo Tower. Can you help him? (ケンタ、この人東京タワーに行きたいって。彼を助けてあげられる?)
Kenta: Tokyo Tower? Sure! Let’s go together. I will show him the way. (東京タワー?もちろん!一緒に行きましょう。彼に道を教えます。)
Tourist: Oh, thank you very much! (ああ、ありがとうございます!)
ポイント: 「help him」「show him」で「him」が使われていることを確認。友達を紹介する場面で「him」が自然に使われることを示す。
練習アクティビティ
アクティビティ 1: マッチング
指示: 左の文と右の文で、意味が合うように線を結びましょう。
左の文 (He):
- He is a singer.
- He plays basketball.
- He likes cats.
右の文 (Him):
A. My sister watches him on TV.
B. I often play basketball with him.
C. My friend knows him very well.
答え: 1-A, 2-B, 3-C
アクティビティ 2: 穴埋め問題
指示: ( ) に “he” か “him” のどちらかを入れましょう。
- ( ) is my brother.
- My mother loves ( ).
- Can you see ( ) over there?
- ( ) can speak English very well.
答え: 1. He, 2. him, 3. him, 4. He
アクティビティ 3: 文作り
指示: 下の単語を使って、”him” を使う文を作りましょう。
例: I / see / boy → I see him.
- She / help / man
- We / know / teacher
- They / like / singer
答え例: 1. She helps him., 2. We know him., 3. They like him.
ペアワーク: 情報ギャップ
準備: 学生Aと学生Bに異なる情報カードを配ります。
学生Aの情報カード:
- あなたは [男の子の名前] について知っています。
- [男の子の名前] はサッカーが好きです。
- [男の子の名前] は背が高いです。
学生Bの情報カード:
- あなたは [男の子の名前] について何も知りません。
- 学生Aに質問して、[男の子の名前] について情報を聞き出しましょう。
- 学生Aは答えるときに “him” を使ってください。
指示: 学生Bは学生Aに質問して、[男の子の名前] についての情報(サッカーが好き、背が高いなど)を聞き出します。学生Aは答えるときに、必ず “him” を使って答えます。
例:
学生B: What does he like? (彼は何が好きですか?)
学生A: He likes soccer. I play soccer with him. (彼はサッカーが好きです。私は彼とサッカーをします。)
学生B: Is he tall? (彼は背が高いですか?)
学生A: Yes, he is very tall. You can see him easily. (はい、彼はとても背が高いです。あなたは彼を簡単に見つけられます。)
アセスメント活動
アセスメント 1: 選択問題
指示: 正しい方を選びましょう。
- I know ( he / him ).
- ( He / Him ) is a student.
- Can you help ( he / him )?
答え: 1. him, 2. He, 3. him
アセスメント 2: 会話完成
指示: 会話の ( ) に “he” か “him” のどちらかを入れましょう。
A: Do you know Tom?
B: Yes, I know ( ) very well.
A: Is ( ) your friend?
B: Yes, ( ) is my best friend.
答え: 1. him, 2. He, 3. He
アセスメント 3: 実生活応用 (話す)
指示: 先生が指す絵を見て、”He” か “Him” を使って簡単な文を言いましょう。
- 絵の例:
- 男の子が走っている絵 → “He is running.”
- 女の子が男の子に本を渡している絵 → “She gives him a book.”
評価基準:
- “He” と “Him” を正しく使い分けられているか
- 簡単な文を口頭で言えるか
追加練習
追加練習 1: 日本語 → 英語 翻訳
指示: 日本語を英語にしましょう。
- 私は彼を知っています。
- 彼は先生です。
- 彼女は彼を助けます。
答え: 1. I know him., 2. He is a teacher., 3. She helps him.
追加練習 2: 絵を見て答える
準備: “He” を使った絵と “Him” を使った絵を準備します。
指示: 先生が絵を見せて、「これは誰ですか?」(Who is this?) と質問します。絵を見て “He is ~” または “I see him.” など、”He” か “Him” を使った文で答えましょう。
追加練習 3: ゲーム – “彼を探せ!(Find Him!)”
準備: 教室に男の子の絵カード(複数種類)を隠します。
指示: 先生が「彼を探して!(Find him!)」と言ったら、生徒は教室の中を歩き回って絵カードを探します。見つけたら、「I found him!」と言って先生に見せます。 発展: 絵カードを見つけたら、その絵を見て “He is ~” や “I see him.” など簡単な文を言う。
よくある間違いとミニプロジェクト
よくある間違い:
- 日本語の「彼」は「彼は」と「彼を」の両方に使えるので、英語でも両方 “he” を使ってしまう間違いが多いです。
- 例: 誤: I like he. → 正: I like him.
- 「he」は文の主役、「him」は何かをされる側、というイメージをしっかり持つことが大切です。
- 発音: 「him」の “h” は日本語の「ハヒフヘホ」の子音と同じように発音します。
ミニプロジェクト: 友達紹介カード作り
指示: 友達一人を選んで、その友達を紹介するカードを作りましょう。カードには、絵と、”He is my friend.” “I like him.” などの “him” を使った簡単な英文を書きましょう。
例:
(カードの絵) 友達の絵
(カードの英文)
This is my friend, [友達の名前].
He is very kind.
I like him very much.
We often play together.
評価:
- “him” を使った文が書けているか
- 友達を紹介する内容になっているか
- 絵と文が合っているか
このレッスンで、生徒さんが “him” の使い方をしっかり理解し、自信を持って使えるようになることを願っています!